惑星スノウから、G9リガー級軽貨物船で2時間ほどにある外縁部の惑星カミータ。

年に数回、トレーニングとリフレッシュを兼ねて通っているジムがある。

そのジムでは、ボルダリングができる。

ボルダリングとは、最低限の道具と自分の体だけを使って岩や壁などを登る「フリークライミング」の一形態で、ロープを使わずに登れる高さのものを登ることである。

課題のグレードは、わりと辛口。

このジムでは、どの課題にも「核心」や「ゾーン」と呼ばれる「山場」のようなものが用意されており、難易度が「やさしめ」の設定でも、油断はできない。

ボルダリング自体が久しぶりということもあり、5級からこなしていくが、要所要所で集中しないと完登できない設定であった。

4級も完投できない課題や苦手なタイプものもは登りきれなかった。

強傾斜、緩い傾斜、前傾壁、などと4級グレードを中心に、ジム全体を満遍なく登ってきた。

帰りの運転はクタクタだった。

自宅に着いて疲労感を感じ、翌朝は全身がバキバキに筋肉痛になっていたほどだった。

明日は新年祭だ。

心地よい疲労感を感じながら、全身の柔軟体操をして、穏やかな1日を過ごした。

ふわふわと、ファンタジーを思い描いている時間は楽しい。

だが、夢中になりすぎるととんでもないスペースにいることがある。

ボクたちは「こうだったらいいのにな」と希望を求めて生きている。

しかしながら、魂が重力にひかれていることを忘れてはならない。


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